鎮魂行について(前編)

少林寺拳法の修練時に鎮魂行を行っています。

鎮魂行を行うのには、どんな意味があるのでしょうか?

*修行の中での鎮魂行の位置づけ

 金剛禅の修行は身心一如です。人間の肉体と精神は別々のように見えても、別々では無く、一つものです。つまり肉体だけを鍛錬しても真の人格は完成しないし、肉体を無視した精神修養だけでは、真の安心は得られないという事です。

 そこで、金剛禅では、少林寺拳法(易筋行)を主たる「行」として修養し、健康な肉体と、健全な精神とのバランスのとれた自己の確立を目指しています。

 そして、少林寺拳法(易筋行)の修練とともに必ず行う事になっている大切な修行の一つとしてと「鎮魂行」があります。

*鎮魂行で唱和する効果について

 「鎮魂行」は、座禅を行いながら、金剛禅の「教典」にある教えを皆と共に唱和し、人としての在り方や修行の心得を自分自身に説き聞かせて身心を整えていきます。ここでポイントになるのが、皆で唱和することです。声に出して音読していく事は、目、耳、口を動かします。声が合わさり響き合うことで、体に染みこんでいくような感覚になります。さらに自分に言い聞かせるだけでなく、そこに居る皆が、お互いに確かめ合い、同じ目的に向かっている仲間としての結びつきが強くなるように思います。

*鎮魂の意味など

「鎮魂行」の「鎮魂」は、“亡くなった方の魂を鎮める”意味では無く、“自己の魂を鎮める”すなわち心を修め整えるという意味です。

後半に続く・・・

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