2023-10-14 法話「何で突きと蹴りの練習をするの?」
この前、鋭い質問がありました。(少年拳士Aから)
「何で突きと蹴りの練習をするの?」
「暴力は駄目と言いながら、何で?」
さて、皆さんは何でだと思いますか?
「自分の身を護るため!」(少年拳士B)
正解! これも鋭い答えですね
少林寺拳法は護身術でもあります。自分の身を護るために使うのですよね!
ただ、護身術を身に付けるためには、実際に突いてもらったり、蹴ってもらったりしないと、いざという時に使えないかも知れませんよね。
なので、突いたり蹴ったりの練習も必要なのです。
自分が上手くなるためには、相手が正確な攻撃をしてくれないと困るのです。練習になりません。
また、初めから早くて強く鋭い突きや蹴りでは、受けきれないかもしれません。相手の能力に合わせて調整する必要もあります。
つまり、攻撃してくる相手は自分を上手にしてくれるパートナーです。自分が上手になるためには相手にも上手になってもらわなければなりません。
少林寺拳法で突きや蹴りの練習をするのは、相手を倒して、自分が一番になるためではありません。相手にも上手くなってもらう為に突き蹴りの練習をしていると言っても良いかもしれません。
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これは少林寺拳法の6つの特徴の中の「組手主体」に当たります。
空手でいう組手(乱取り、運用法)とは違います。
相手と相互に協力し合って修練する少林寺拳法の技法修練の特徴を表した言葉です。